「習慣」の力を、私はある本を読んで信じることができました。
それは『習慣超大全—スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』という和訳本です。この本に書かれていることは、至ってシンプルでした。
たとえば、歯間ブラシで口腔ケアすることを習慣にしたいと思いついたとします。私たちはそのとき「どこまで」ケアするとイメージするでしょうか。たいていの場合は、口のなかのすべての歯と歯の間をきれいに磨ききることを考えると思います。
でも、この本の作者であるフォッグ氏はそうではないといいます。
「たった一か所のブラッシングでもいい」そういってくれるのです。
私たちには、体調がわるい日や思わぬアクシデントに見舞われる日、天候や人間関係の模様に左右されることによって、「本当に自分がやりたいこと」を見失ってしまうときがあります。「やりたくない!!」と心が叫んでしまうのです。自分が望んで決めたことでもです。
そうしたとき、私たちは自分に対してどう思うでしょうか。
「なんでできなかったんだろう」「私はダメな人間だ」「自分が望んでいることなのに」
そういって泣きたくなる気持ちになることがあるはずです。
それは、本当に必要な気持ちでしょうか。本当に大切にしたいと思える考え方でしょうか。
なんだか啓発本みたいな内容になっていますが、フォッグ氏が伝えてくれているのは「どんなに小さな行為でも、できたら自分を褒めてあげる」ことの大切さと「自分がむりなく続けられる最小単位まで習慣を分割化して実行しつづける」ことこそが、習慣の基礎であるという、とても科学的なプロセスのお話なのです。
どんなに小さな行動でも、できた自分を褒めてあげる。それが自分の望んだことだから。自分が選びたいと願ったすごし方だからです。
そうして、ほんの小さな「習慣の芽」を芽吹かせることができることができれば、あとはただただ続けていくこと。そうすれば、必ず最小単位のキャパシティが大きくなっているのを感じられる日がきます。ゲームでいう限界突破のような感覚でしょうか。
「習慣的にできること」がレベルアップしていくのです。
一つの習慣が根付けば、あとは連鎖的に習慣をデザインしていくことができます。
たとえば食事の前に「いただきます」というような感覚で、寝る前にブログを書いたり、朝起きたときに「おはよう」というような気持ちで、自分のやりたい朝活ができるようになれればいいのです。そうして最小単位を意識せずにつづけていくことができれば、やがて私たちの習慣は大きく芽吹くときがくるのです。
この書籍には、そのための具体的な方法(習慣のマッピング法など)や思考法が凝縮されています。「フォッグ式消費者行動モデル」という学術論文にも扱われている手法です。
行動 Behavior =モチベーション Motivation × 実行能力 Ability × トリガー Trigger
これがその方式です。一つの行動には、必ず実行したいと願うモチベーションと、その行動を行える能力と、きっかけとなるトリガーがあるというのです。とてもわかりやすいですね。
この3つの要素のバランスによって、行動が実行されるかどうかが決まるということです。実行する能力が低い場合は、モチベーションとトリガーの力を上げていけばいい。そういった意識の持ち方によって、「習慣」はエネルギーを持って、私たちの人生を好転させてくれるようになります。
どうでしたでしょうか。習慣への向き合い方が、義務的な感覚ではなく、わくわくするような気持ちで考えられるようになってきませんか。話を書くのに夢中になってしまったので、うまく伝わるようにまとめられているかはちょっと不安ですが、この書籍は、習慣によって人は大きく変われるのだという当たり前のことに、強い科学的な実感を持たせてくれたのです。そのことが伝わっていたら、今は満足です。
まだまだ精進して、読みやすいブログ、伝わりやすい書き方を学んでいきます。
どうかこれからも気長に、七瑠璃ブログにお付き合いいただければ幸いです。
皆さん、今日もおつかれさまでした。
また明日、がんばりすぎずに、励んでまいりましょう。
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